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【バランゴンバナナにこの道具あり】デリーフィングナイフ(De-leafing knife)
バナナに発生する代表的な病気にシガトカ病があります。葉が黄色くなり、放っておくと他の葉にも拡がり、光合成が阻害され、収穫量が減少してしまう病気です。雨季に多く発生するので、毎年、日本の秋頃にバランゴンバナナの収穫量が落ちる要因の1つでもあります。
慣行栽培では防除のために農薬(殺菌剤)の噴霧、時には空中散布が行われます。また有機JASで使用が認められているボルドー液はシガトカ病に効果があると言われていますが、バランゴンバナナは化学合成農薬を使用しないため、それも使えません。
そこで活躍するのが、竹竿の先端に鎌を取り付けたデリーフィングナイフです。バランゴンバナナは一般のバナナに比べて背が高いため、これを使ってシガトカ病に感染した葉を地道に切り落としていきます。切り落とす際も、葉に蓄えられていた水分や栄養分を最後まで活用するために、葉脈の中心部分を残して切り落とします。作業を見ていると、気持ちのいい切れ味で、刃がよく研がれていることがわかります。この道具を使ってバナナを収穫する生産者もいるほどです。
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