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【チョコレートにこの道具あり】カカオ発酵箱
チョコレート原料のカカオ豆は発酵させると苦みが薄れ、香りが増すので、いかに上手く発酵させるかが美味しいチョコレート作りの要と言って良いでしょう。
発酵工程は大体5日~7日かけますが、この時に使うのがカカオの生豆を収納する木箱です。インドネシアでは小規模なカカオ生産者が使っている木箱は、カカオ豆を最大40キロ程度入れられます。発酵ではどんな微生物が活躍するかが発酵の良し悪しを左右するので、発酵箱に住み着く微生物や発酵条件など研究課題がたくさんあります。バナナの葉の裏にある乳酸菌が発酵に良いということで、バナナの葉を箱に敷き詰める生産者もいます。
ところで、この発酵作業を生産者に徹底するのはそれほど容易いことではありません。生産者はカカオ豆を早く現金化したいので発酵工程をすっ飛ばして、すぐに乾燥に回したくなるのです。買付のときに発酵度合いを味と豆の色でチェックし、発酵が良くできている豆はプレミアム価をつけたりしながら、発酵に向けた生産者の意識を高める努力を続けています。
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